川口淳一郎氏の講演会

川口淳一郎氏の講演会に行ってきた。

書籍などで広く紹介されている「はやぶさプロジェクト」を中心にしながら、関連する様々な話題やジョークを織り交ぜながらのあっと言う間の楽しい2時間。何より専門的な内容を含めてそれぞれのお話が上手に絡み合いながら収束していく様がとても心地よく、何だか自分の頭の回転が速くなったように錯覚した。

そんな中で印象に残ったのは「技術よりも根性」という一節。
はやぶさプロジェクトは、その目的を達成するために様々な技術を組み合わせて行われ、そのどれもが必須の(最低限の)条件であって決して安心できる条件ではなく、よって不安要素などは重箱の隅をつつくまでもなく数限りなくあった。しかしそんな条件にありながらも数々の難しいミッションに挑戦し結果的に成功裏に終わらせることが出来たのは、なんとしても「世界初」を目指そうとする思いをチームの全員が共有できたからこそであり、それが「技術よりも根性」という言葉に現れているのだと思う。必ず成功する(であろう)ことに取り組むことは挑戦とは言わない。可能かどうかわからない、まして答えがあるのかどうかすらわからない事に取り組むことには並々ならぬ精神力と技術が必要であり、それこそがきっと挑戦の名に値するのだろう。

また、質疑応答で「太陽の光が届かないような遠く離れた場所でどのようにして電力を得るのか」という質問に対して「原子力を利用することが有力である」と回答をされていた。そのとき「昨今の原子力問題に対して賛成または反対の立場に関係なく」と前置きをした上でお話をされていたのが印象的だった。この社会情勢からか、または、きっと誤解をするであろう方々に向けての言葉だと思われるが、誰もが原子力そのものの価値とその使い方を明確に分けて考えることが出来たら、今回の原子力発電所の問題ももう少し違った方向に進めるのではないかと思った。

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